個人や小規模でビジネスを展開する方に活用してもらいたいのが会員制サイトの存在です。
会員制サイトや会員限定のシステムを作る方法はいろいろありますが、今回は15通りの作成方法とシステムを無料・有料と合わせてご紹介します。
ご自身のビジネスの規模や状況、お客様の使いやすさ合わせて選んでいただけたらと思います。ただし、利用規約違反などでアカウントが消されてしまうことがないように、規約のチェックはご自身の責任でお願いいたします。
SNSを使う
SNSの非公開機能や、登録者を限定させることで、会員限定コンテンツを配信する仕組みを作ることができます。基本的に無料でできることと、お客様側も使い慣れているというのがメリットです。
Facebookの非公開グループ
特徴
- 無料で作成し管理もしやすい
- 参加者が自由に投稿できる
- 交流型の会員サイトができる
注意点
- 若年層はFacebookのアカウントを持っていない可能性がある
- 投稿が多いと前のものを見返すのが少し大変
管理者が許可した人しか参加できないFacebookの非公開グループを使って、会員限定の情報や知識・ノウハウを発信したり、教材をシェアしたりできます。
イベント機能を使って、オンラインイベントの出欠確認などを行うこともできます。
LINE公式アカウント(未認証アカウント)
特徴
- 一斉送信は月200通まで無料
- クーポンなどの発行ができる
- 会員をカテゴリー分けして情報を送れる
注意点
- 登録人数が増えたら送れるメッセージの数も限られる(有料版へアップグレード可能)
- 会員同士の交流はできない
LINE公式アカウントでは、会員同士での交流はできませんが、管理者がプライベートな情報を登録者限定で送ることが可能です。
一度登録者に個別メッセージを送ってもらうと、会員情報を管理者側が登録することができます。会員をカテゴリー分けして、カテゴリー別に情報を発信することができるのが便利!
無料アカウントでは一斉送信の上限があるので、会員数が増えてきたら月額プランに切り替えるのが良いでしょう。(LINE公式アカウントは一人で複数のアカウント作成可能)
noteのメンバーシップ機能
特徴
- メンバーシップで収益化ができる
- 掲示板機能で交流ができる
- メンバー限定で記事を発信できる
注意点
- サークルは有料設定のみ(100円以上)
- 1クリエイターにつき1サークルのみ作成できる
noteのサークル機能を使うことで、月額会員制のシステムを構築できます。メンバー限定の記事を公開したり、掲示板機能を使ってメンバー同士が交流することができます。サークル機能は有料設定が必要になるので、無料会員登録という選択肢はありません。
チャットツールを使う
会員同士の交流やチャット機能を重視して会員制システムを作りたい場合は、チャットツールを使いましょう。
Chatwork(チャットワーク)
特徴
- シンプルでメッセージが見やすい
- 発言の権限を設定できる
- タスク管理機能がある
注意点
無料プランでは、閲覧可能メッセージ直近40日以内なので、過去のメッセージを遡って確認できない
ビジネスのやりとりでよく利用されているチャットワークを活用して、限定のグループチャットを作成して、会員制のチャットスペース、限定発信スペースを構築できます。発信の権限を変更することもできるので、発信できる人を制限することも可能。
Slack(スラック)
特徴
- 人数が多いコミュニティでもコミュニケーションがとりやすい
- テーマ別やメンバー別にスレッドを分けやすい
- タスクやプロジェクト管理機能がある
注意点
- 使える機能が多いので、使い慣れるまでに時間がかかる
- 無料プランでは90日間の履歴しか見ることができない
無料ウェブサイト作成サービスを使う
無料のウェブサイトが作成できるサービスでも、機能的な会員サイトを作成することができます。
Wix(ウィックス)
特徴
- ページにパスワードをかけることができる
- 会員登録・ログイン機能を実装できる
- 初心者でも簡単にサイト構築ができる
注意点
- Wixの広告がかなり目立つ
- アクセスやデータが増えると重くなることがある
Wixは、無料プランでもかなり機能性に優れており、初心者でも視覚的に簡単にサイト構築ができます。拡張機能が豊富で、会員登録・ログイン機能も無料で簡単に追加することができます。
▶︎Wixでの会員サイトの作成方法はこちらの動画がとても参考になりました
Googleサイト
特徴
- 初心者でもデザインを作成しやすい(無駄な広告表示もない)
- Googleスライドやスプレッドシートをシェアできる
- Gmailアカウントを持っている人に限定公開できる
注意点
- 会員がGmailを持っていないと招待メールが送れない
- 会員同士の交流はできない
作成者・会員ともにGmailアカウントを持っていることが条件になりますが、Gmailの招待を送った人だけが見ることができるサイトを作成できます。
Googleスライドやスプレッドシート、ドキュメントなどのデータを会員サイトないでシェアしたり、YouTubeの限定動画をシェアすることも可能です。
WordPress(ワードプレス)を使う
無料ではありませんが、月額1,000円ほどでレンタルサーバーや独自ドメインを契約することで、ワードプレスを使って本格的な会員サイトを作成することができます。
サイト全体にパスワードをかける
特徴
- パスワード入力でサイトを見ることができる
- プラグインをインストールするだけで簡単
注意点
- パスワード流出の危険性
- 会員情報の管理は別のツールで行う必要がある
「Password Protect WordPress Lite」という無料プラグインを使うと、パスワード設定をするだけで、簡単にパスワード入室型の会員サイトを作ることができます。
カテゴリー単位でパスワードをかける
特徴
- サイトの中の特定のカテゴリーの記事一覧をパスワード保護できる
- プラグインをインストールするだけで簡単
注意点
- パスワード流出の危険性
- 会員情報の管理は別のツールで行う必要がある
上記で紹介した「Password Protect WordPress Lite」という無料プラグインで、カテゴリー単位でパスワードをかけることも可能です。サイト全体は一般公開にして、会員限定のカテゴリーを作り、その部分だけをパスワード管理できるのが便利です。
登録制のニュースレターシステムの「theLetter(ザ・レター)」を使う
特徴
- 月額無料で使える
- メールアドレスの登録者のみがログイン状態で見られる、ニュースレターのバックナンバーサイトが作れる
- 登録者の連絡先はCSVで保存できる
- 有料のニュースレターの配信も可能
注意点
- ニュースレターのバックナンバーが自動的に記事になるので、デザインや構成などのカスタマイズはほぼできな
メールアドレスを登録してくれた人に一斉配信のニュースレターを送ることができるシステムです。読者に月額有料会員になってもらうことで、ニュースレターの収益化につなげることができます。
各記事は、メール配信された後に、Webサイト上に記事として投稿することができ、記事(配信)ごとに「有料メンバー限定」「無料登録者限定」「誰でも読める」など、閲覧制限をかけることができます。
ニュースレターのバックナンバーがWeb上の記事になって蓄積されていくので、このWebサイト自体を会員登録制サイトとして活用することができます。
情報管理ツール「notion(ノーション)」を使う
特徴
- メールアドレスの登録でページを限定共有できる
- ユーザーごとに閲覧・編集などの権限設定ができる
- シンプルでページ作成編集がしやすい
注意点
- ゲストもnotionへの登録が必要
- 無料プランではゲストが10人までしか登録できない
情報管理やタスク管理ツールとして有名なnotionですが、共有機能を使うことによって、会員サイトを作ることができます。
ただし、無料プランだとゲスト登録が10人までしかできないので、共有したい人数を増やすためには月額のプラスプランで100名まで、ビジネスプランで250名まで増やすことができます。
プラスプラン以上で、ファイルアップロードが無制限となり、動画もnotion内にアップロードできるようになるので、少数制の動画共有サイトや、社内ポータルなどに便利ですね。
動画共有システムの「Vimeo(ビメオ)」を使う
特徴
- 会員限定動画のアップロード先として有能
- 動画ごとにパスワード保護ができる
- オンデマンドで動画販売や月額課金ができる
注意点
- セキュリティを強化するには月額2,000円の有料プランの利用が必要
- 動画コンテンツのみの会員サイトに適している
動画共有サイトといえば「YouTube」のイメージが強いかもしれませんが、YouTubeの利用規約ではオンライン授業など有料会員限定での動画公開をすることが禁止されています。
会員様から1円でもお金をとって公開する動画をアップロードする場合は、YouTubeの代わりに「Vimeo(ビメオ)」を使うことをおすすめします。
ただ、Vimeo単体だとサイト構築機能がないので、使い方としてはSNSの非公開グループで動画を共有したり、ワードプレスのサイト内に動画を埋め込んだりと組み合わせて使うと良いでしょう。
無料プランもありますが、動画販売やセキュリティ対策を考えるなら月額プランの契約が必要です。
予約・販売サービス「MOSH(モッシュ)」を使う
特徴
- 参加者や申込者のみにレッスンや講座のアーカイブ動画をシェアできる限定サイト/ページを構築できる
- 月額無料で使える
注意点
- サイトが重くなり、表示が遅い時がある
予約管理システムとして知られている「MOSH」ですが、実はオンライン講座の販売や、動画コンテンツの販売にも適したサービスを提供しており、月額無料で動画やPDFなどのコンテンツ販売の動線が作れるのは嬉しいですね。
オンラインスクール構築システム「Teachable(ティーチャブル)」を使う
特徴
- 会員登録制のEラーニングシステムが構築できる
- ユーザー登録から決済機能まで含まれている
- 動画の販売やサブスクが可能
注意点
- 最初の設定や構築が難しい・ハードルが高い
- 月額が安いプランだと、決済手数料が高くなる
- マーケティング機能を使いこなすには月額1万円以上のプランがおすすめ
Teachableは、アメリカ生まれの動画販売・Eラーニング構築システムです。動画販売、サブスク販売などできることが幅広いのが嬉しいポイントです。Teachableの場合は、システム内に動画をアップロードして管理することができるので、別途でVimeoなどを契約せずに月額固定費を一元化することができます。
オールインワンプラットフォーム「Kajabi(カジャビ)」を使う
特徴
- 会員登録制の動画サイトが作れる
- システムにそのまま動画をアップロードできる
- 顧客管理やステップメールなどの自動化ができる
注意点
- 最初の設定や構築が難しい・ハードルが高い
- 機能を使いこなすには月額2万円ほどのプランを契約する必要がある
限定動画の共有から、顧客管理、マーケティングオートメーション(ステップメールなど)必要な機能がオールインワンでそろったプラットフォームを使って、より高機能な会員制サイトを作ることができます。
まとめ:会員制サイトで顧客の満足度UP!
以上、今回は会員制サイトについてご紹介しました。
- Facebookの非公開グループ
- LINE公式アカウント(未認証アカウント)
- noteのメンバーシップ機能
- Chatwork(チャットワーク)
- Slack(スラック)
- Wix(ウィックス)
- Googleサイト
- WordPressのサイト全体にパスワードをかける
- WordPressのカテゴリー単位でパスワードをかける
- theLetter(ザ・レター)
- notion(ノーション)
- 動画共有サイトVimeo(ビメオ)
- MOSH(モッシュ)
- Teachable(ティーチャブル)
- Kajabi(カジャビ)
会員制サイトは、既存顧客の方とのコミュニケーションや教材のストック場所として使い、既存顧客の満足度をUPするためのものだとイメージしておきましょう。
ぜひ、会員サイト構築の参考にしてみてください!