会員制サイトの作成と運用

【会員制サイトの作り方】無料ツールから本格スクール型まで15の作成方法

個人や小規模でビジネスを展開する方に活用してもらいたいのが会員制サイトの存在です。

会員制サイトや会員限定のシステムを作る方法はいろいろありますが、今回は15の作成方法を無料・有料と合わせてご紹介します。

ご自身のビジネスの規模や状況、お客様の使いやすさ合わせて選んでいただけたらと思います。ただし、利用規約違反などでアカウントが消されてしまうことがないように、規約のチェックはご自身の責任でお願いいたします。

SNSを使う

SNSの非公開機能や、登録者を限定させることで、会員限定コンテンツを配信する仕組みを作ることができます。基本的に無料でできることと、お客様側も使い慣れているというのがメリットです。

Facebookの非公開グループ

特徴
  • 無料で作成し管理もしやすい
  • 参加者が自由に投稿できる
  • 交流型の会員サイトができる
注意点
  • 若年層はFacebookのアカウントを持っていない可能性がある
  • 投稿が多いと前のものを見返すのが少し大変

管理者が許可した人しか参加できないFacebookの非公開グループを使って、会員限定の情報や知識・ノウハウを発信したり、教材をシェアしたりできます。

イベント機能を使って、オンラインイベントの出欠確認などを行うこともできます。

Instagramの非公開アカウント

特徴
  • 無料で作成し管理もしやすい
  • LIVE機能を使って動画で交流ができる
  • フォロワー限定の動画をアップできる
注意点
  • フォロワーの管理が難しい
  • 会員同士の交流はしづらい
  • リンクが貼れないので別のサイトとの連携が難しい

画像や動画を使った会員限定コンテンツを発信するのに適しているのがインスタ。ただ、ニックネームなどで利用している方が多いので、フォロワーの管理が難しいのが難点です。

LINE公式アカウント(未認証アカウント)

特徴
  • 一斉送信は月1,000通まで無料
  • クーポンなどの発行ができる
  • 会員をカテゴリー分けして情報を送れる
注意点
  • 登録人数が増えたら送れるメッセージの数も限られる(有料版へアップグレード可能)
  • 会員同士の交流はできない

LINE公式アカウントでは、会員同士での交流はできませんが、管理者がプライベートな情報を登録者限定で送ることが可能です。

一度登録者に個別メッセージを送ってもらうと、会員情報を管理者側が登録することができます。会員をカテゴリー分けして、カテゴリー別に情報を発信することができるのが便利!

無料アカウントでは月1,000通までしか送れないので、会員数が増えてきたら月額5,000円のライトプランに切り替えるのが良いでしょう。(LINE公式アカウントは一人で複数のアカウント作成可能)

stand.fmのメンバーシップ機能

特徴
  • メンバーシップ機能で収益化ができる
  • メンバー限定で音声LIVEやコンテンツを配信できる
  • LIVEでメンバーと交流ができる
注意点
  • stand.fmへの会員登録が必要
  • メンバーシップは有料設定のみ(300円以上)

音声コンテンツを使って会員制サイトを作りたい方におすすめのスタエフ。アプリ一つで月額会員制システムを構築できます。メンバーシップは有料設定が必要になるので、無料会員登録という選択肢はありません。

noteのサークル機能

特徴
  • サークル機能で収益化ができる
  • 掲示板機能で交流ができる
  • メンバー限定で記事を発信できる
注意点
  • サークルは有料設定のみ(100円以上)
  • 1クリエイターにつき1サークルのみ作成できる

noteのサークル機能を使うことで、月額会員制のシステムを構築できます。メンバー限定の記事を公開したり、掲示板機能を使ってメンバー同士が交流することができます。サークル機能は有料設定が必要になるので、無料会員登録という選択肢はありません。

チャットツールを使う

会員同士の交流やチャット機能を重視して会員制システムを作りたい場合は、チャットツールを使いましょう。

LINEオープンチャット

特徴
  • 無料で作成し管理もしやすい
  • 参加者が自由に投稿できる
  • 交流型の会員サイトができる
注意点
  • 年齢認証ができない格安スマホなどはオープンチャットに参加できない
  • 投稿が多いと遡るのが大変

LINEのオープンチャット機能を使って会員限定の情報を発信することができます。オープンチャットの「公開設定」の部分を【参加の承認】にしておくことで、管理者の許可がないと入れないプライベートなグループを作成できます。

Chatwork(チャットワーク)

特徴
  • シンプルでメッセージが見やすい
  • 発言の権限を設定できる
  • タスク管理機能がある
注意点

無料プランではグループチャットの参加数に制限があるので有料プラン(月額500円〜)が必要

ビジネスのやりとりでよく利用されているチャットワークを活用して、限定のグループチャットを作成して、会員制のチャットスペース、限定発信スペースを構築できます。発信の権限を変更することもできるので、発信できる人を制限することも可能。

無料プランでは参加できるグループチャットが7つまでなので、会員サイトの運営者側は有料プランを利用するのがおすすめです。

Slack(スラック)

特徴
  • 複数のチャンネル(チャットルーム)を作って交流ができる
  • 無料プランでも十分な機能性
注意点
  • 使い方に慣れるまでが大変
  • チャットがたくさんあると情報を追うのが大変

オンラインサロンなどでよく使われているチャットツールSlack。チャットルームをたくさん作成して交流を楽しむのに向いています。

LINEオープンチャットやチャットワークに比べると機能が多く、なかなか使い慣れない、という声もありますが、コミュニティ型の会員サイトには向いています。

無料ウェブサイト作成サービス(CMS)を使う

無料のウェブサイトが作成できるサービス(CMS)でも、機能的な会員サイトを作成することができます。

Wix(ウィックス)

特徴
  • ページにパスワードをかけることができる
  • 会員登録・ログイン機能を実装できる
  • 初心者でも簡単にサイト構築ができる
注意点
  • Wixの広告がかなり目立つ
  • アクセスやデータが増えると重くなることがある

Wixは、無料プランでもかなり機能性に優れており、初心者でも視覚的に簡単にサイト構築ができます。

拡張機能が豊富で、会員登録・ログイン機能も無料で簡単に追加することができます。

▶︎Wixでの会員サイトの作成方法はこちらの動画がとても参考になりました

Googleサイト

特徴
  • 初心者でもデザインを作成しやすい(無駄な広告表示もない)
  • Googleスライドやスプレッドシートをシェアできる
  • Gmailアカウントを持っている人に限定公開できる
注意点
  • 会員がGmailを持っていないと招待メールが送れない
  • 会員同士の交流はできない

作成者・会員ともにGmailアカウントを持っていることが条件になりますが、Gmailの招待を送った人だけが見ることができるサイトを作成できます。

Googleスライドやスプレッドシート、ドキュメントなどのデータを会員サイトないでシェアしたり、YouTubeの限定動画をシェアすることも可能です。

WordPress(ワードプレス)を使う

無料ではありませんが、月額1,000円ほどでレンタルサーバーや独自ドメインを契約することで、ワードプレスを使って本格的な会員サイトを作成することができます。

サイト全体にパスワードをかける

特徴
  • パスワード入力でサイトを見ることができる
  • プラグインをインストールするだけで簡単
注意点
  • ワードプレスのインストールなどの作業が必要
  • パスワード流出の危険性

「パスワード保護」のプラグインをインストールして、パスワード設定をするだけで、簡単にパスワード入室型の会員サイトを作ることができます。

会員登録・ログイン機能を入れる

特徴
  • 本格的な会員登録サイトが作れる
  • 会員登録機能を追加できる
  • 会員をレベル分けしてレベル別に見られるページを分けられる
注意点
  • ワードプレスのインストールなどの作業が必要
  • プラグインの初期設定や機能の追加に労力がかかる(ワードプレスの知識が必要)

会員自身に会員登録をして、ユーザー名やパスワードを決めてもらい、ログイン状態でページが閲覧できる本格的な会員制サイトを作りたいならワードプレスがおすすめです。

設定や作り込みは大変ですが、限定コンテンツをしっかり守りながら管理するのに安心です。決済機能などを追加することもできます。

オンラインスクール作成サービスを使う

複数の動画を1つのコースとしてまとめてオンラインスクールを構築できるサービスを使うという方法もあります。

海外のサービスとなるので、管理画面が英語だったり、情報がまだまだ少ないサービスではありますが、決済機能やサブスク(月額課金)コースの作成など、日本のサービスにはないオンラインで動画を販売する便利な機能が備わっています。

Teachable(ティーチャブル)

特徴
  • 会員登録制のEラーニングシステムが構築できる
  • ユーザー登録から決済機能まで含まれている
  • 動画の販売やサブスクが可能
注意点
  • 管理画面が英語
  • 英語の文言を手入力で日本語に書き換える作業が必要

Teachableは、アメリカ生まれの動画販売・Eラーニング構築システムです。無料もしくはベーシックプラン(月払いで月額約4,000円/年払いで月額約3,000円)で動画販売、サブスク販売などできることが幅広いのが嬉しいポイントです

Thinkific(シンキフィック)

特徴
  • 会員登録制のEラーニングシステムが構築できる
  • ユーザー登録から決済機能まで含まれている
注意点
  • 管理画面は全て英語
  • 日本語での情報がかなり少ない
  • サブスクコースを作るにはアップグレードが必要

カナダ生まれのオンラインスクール作成サービスです。マーケティングの最先端である北米ではTeachableに並んで有名なサービスですが、日本での知名度はほぼありません。

管理画面は英語ですが、Teachableよりもシンプルでわかりやすく、お客様側から見える言語設定は一発で日本語変換可能です。

難点としては情報量がまだまだ少ないことと、サブスク(月額課金)コースを作りたい場合、ベーシックよりもう一つ上のプロプラン(月額約10,000円/年払いで月額約8,000円)にアップグレードする必要があること。固定費がかなりかかってきてしまいます。

動画共有サイト使う

最後に動画共有サイトを活用して会員制サイトを構築する方法です。

Vimeo(ビメオ)

特徴
  • 会員限定動画のアップロード先として有能
  • 動画ごとにパスワード保護ができる
  • オンデマンドで動画販売や月額課金ができる
注意点
  • セキュリティを強化するには月額2,000円の有料プランの利用が必要
  • 動画コンテンツのみの会員サイトに適している

動画共有サイトといえば「YouTube」のイメージが強いかもしれませんが、YouTubeの利用規約ではオンライン授業など有料会員限定での動画公開をすることが禁止されています。

会員様から1円でもお金をとって公開する動画をアップロードする場合は、YouTubeの代わりに「Vimeo(ビメオ)」を使うことをおすすめします。

ただ、Vimeo単体だとサイト構築機能がないので、使い方としてはSNSの非公開グループで動画を共有したり、ワードプレスのサイト内に動画を埋め込んだりと組み合わせて使うと良いでしょう。

無料プランもありますが、動画販売やセキュリティ対策を考えるなら月額2,000円のPROプランがおすすめ!

まとめ:会員制サイトで顧客の満足度UP!

以上、今回は会員制サイトについてご紹介しました。

  1. Facebookの非公開グループ
  2. Instagramの非公開アカウント
  3. LINE公式アカウント(未認証アカウント)
  4. stand.fmのメンバーシップ機能
  5. noteのサークル機能
  6. LINEオープンチャット
  7. Chatwork(チャットワーク)
  8. Slack(スラック)
  9. Wix(ウィックス)
  10. Googleサイト
  11. WordPressでサイト全体にパスワードをかける
  12. WordPressで会員登録・ログイン機能を入れる
  13. Teachable(ティーチャブル)
  14. Thinkific(シンキフィック)
  15. 動画共有サイトVimeo(ビメオ)

会員制サイトは、既存顧客の方とのコミュニケーションや教材のストック場所として使い、既存顧客の満足度をUPするためのものだとイメージしておきましょう。

ぜひ、会員サイト構築の参考にしてみてください!